家事事件
訴訟(夫・被告)
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離婚
妻からの一方的な離婚等の請求に納得がいかない(相談の概要)
妻の実家を継ぐ者がいないため、妻の親が悩んでいるという話があり、私は、妻の説得を受け、私たち夫婦が妻の実家を継いて守っていくことになり、私は妻の親と養子縁組をし、姓も変わりました。それを機に、養親の農地など多くの財産が依頼者の妻に引き継がれることになり、私は、勤め先を辞めて、農業をするようになりました。
しかし、養親が体調を崩し、入院することになる際、妻が養親の面倒をみるということで実家に泊るようになったのですが、それを機に、妻は自宅へ帰ってこなくなりました。
そうしたところ、妻より、離婚や多額の財産分与、DVがあったとして慰謝料の請求などがなされました。とても納得いきません。
(事案の処理と解決)
調停は不成立となり、訴訟が提起されました。
妻に離婚原因があるから、離婚請求は認められないという主張をしつつ、予備的に、客観的な資料に沿って詳細な経過を主張し、仮に離婚が成立するとしても、夫に慰謝料の支払義務はないこと、財産分与にあたっては、養親から多額の財産を引き継ぐことができたのは夫が養子縁組をしたからであり、それも財産分与の対象とされるべきであることなどを主張しました。
有責配偶者の主張は認められなかったものの、夫の非は認定されず、妻からの慰謝料請求を退けることができました。そして、夫の助力で養親からの財産を引き継いだ点を大きく考慮してもらうことができ、妻に対する財産分与額を大幅に減額することができました。
家庭裁判所の判決で確定